柳、貫録の投球! -3/20 VS広島 練習試合の感想-
ドラゴンズ、カープとの練習試合に勝利!
勝利を収めはしたものの、良くも悪くもドラゴンズらしい試合となりました。
今回は、柳の投球を中心に感想を綴っていきます。
試合の結果
【試合結果】
中日 4-3 広島 3/20 マツダ
【投手】
柳6-橋本1-ゴンサレス1-岡田1
柳、貫録の投球!
6回6安打1失点 1HR 6三振
3月に入ってからは好投が続いており、今日もナイス投球!貫録すら感じる投球でした。
今日の投球で気になった点は以下の4点です。
- 新球・シンカーは少なめ
- 走者を背負っても粘投
- 奪三振 6、与四球 0
- 被本塁打には注意!
新球・シンカーは少なめ
ここ最近の好投を支えていたのは習得を目指している新球・シンカーの存在が大きいです。この新球に手応えを感じたため、今日の試合ではあえてシンカーを温存する投球を披露しました。
そして、シンカーの代わりに目立ったのがカーブとカットボールです。
カーブは緩急を作るボールとして、カットボールは三振を奪うボールとして機能していました。ここに新球・シンカーを上手く混ぜれば、ますます手のつけられない投手となるでしょう。
走者を背負っても粘投
貫禄の投球とは言いましたが、試合の序盤はイニング頭から連打を食らうケースもあり、走者を背負いながらの投球も目立ちました。
昨年2段モーションにしたことが飛躍のきっかけになりましたが、2段モーションの問題点として走者を置いた時の投球が課題となっていました。
今日の登板ではこの課題を克服しており、成長を感じる登板でした。
奪三振 6、与四球 0
上記のようにシンカーを封印しながらも、しっかり三振を奪いました。今日のように色んな変化球を駆使して三振を奪えるところが柳の魅力です。
一方で、今日の与四球は0であり、四球を少なくできるのも強みです。
長いイニングを投げる中で三振を多く四球を少なくといった投球ができたのが昨年柳が活躍できた1番の要因だと思います。
被本塁打には注意!
悪い意味で気になった点として、被本塁打が気になりました。
球速ではなくキレで抑えるタイプなので宿命ではありますが、被本塁打を浴びるケースが目立ちます。
今日の試合のように相手が好投手だった場合、ソロ本塁打1本でもチームの負けにつながる危険性があります。相手がエースクラスでも勝ち切れる投手になるために無駄な本塁打は避けなければなりません。
抑え問題は依然として未解決
今日は抑えとして岡田を起用。
岡田、信頼を裏切る結果に
岡田(9回)
1回3安打2失点 2三振
本来なら開幕であった今日の試合に抑えとして起用したということは、首脳陣が岡田を抑えの1番手として考えているからだと思います。しかし、この信頼に応えることはできませんでした。
エラーなど不運な面もありましたが、今日苦しんだ1番の要因は右打者への決め球が少ないことです。
岡田の決め球は基本的にスライダーであり、左打者に対しては高低関わらずアウトコースのどこでも三振を奪えるボールです。一方で、右打者をスライダーで三振させるためにはインローに投げ切らなければいけません。
ただ、今の岡田はインローに投げ切れておらず、この詰めの甘さこそが岡田が1本立ちできない要因だと思います。
抑えは誰が良い?
このような投球を見てしまうと岡田の抑えは厳しいと思いますが、代わりに誰を据えるのかと言われると答えが出せない状況です。
個人的には藤嶋に期待していたのですが、彼も岡田と同様にオープン戦で不安定な投球を続けており、抑えはおろか勝ちパターンとしても心配な状態です。
1番実力がある投手として、当然R.マルティネスの名前が上がると思います。幸か不幸か、コロナの影響で五輪予選が延期となり、不在と計算していた開幕から起用できる可能性が高くなりました。
しかし、このまま東京五輪が延期せずに行われるのであれば、どこかの時期で離脱する可能性が高く、チームの基盤である抑えとして起用し続けるのは困難です。
個人的には抑えさえ固定できれば、上位進出もかなり容易な問題になってくると思っています。ただ、この1番重要な問題点が未だ解決できておらず、今年も苦しいシーズになる予感がしてしまいます。
一方、8回はゴンサレスで安泰
ゴンサレス(8回) 1回完全投球 1三振
抑えについて決断できない一方で、8回についてはほぼゴンサレスで確定だと思います。
今日の投球も申し分なく、オープン戦を通してずっと安定した投球を披露しています。
また、ゴンサレスだけでなく他のリリーフ陣も順調です。福や又吉は勝ちパターンとして期待できる投球を続けており、今日も好投したルーキーの橋本は面白い存在になりつつあります。
だからこそ抑えが固定できれば面白いチームになると思うのですが、もどかしい状況です。