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【MLB】ベッツ、前田のトレードがついに成立!

MLB 2019-20 移籍情報

ベッツ前田健太らのトレードがついに成立!

衝撃的な三角トレードは一時破談となる可能性もありましたが、最終的には2つのトレードに分かれる形で成立となりました。

移籍か残留か?前田の意思とは関係のないところで揺れ動いており可哀想な状況でしたが、結果的には従来の合意通りツインズへの移籍が決定しました。

トレードの概要

元々の三角トレード

当初の合意では、ドジャース・レッドソックス・ツインズの3球団による三角トレードとなっていた。

ドジャースが獲得
ムーキー・ベッツ
デビッド・プライス
レッドソックスから金銭
レッドソックスが獲得
アレックス・バデューゴ
ブラスダー・グラテロル
ツインズが獲得
前田健太

しかし、レッドソックスが獲得する予定であったグラテロルの健康状態に懸念を示したことにより、このトレードは再交渉することに。

ドジャースとレッドソックスのトレード

再交渉の結果、三角トレードは2つのトレードへと分かれ、ドジャースとレッドソックスのトレードでは当初の合意通りベッツとプライスの取引となった。

ドジャースが獲得
ムーキー・ベッツ
デビッド・プライス
金銭 4800万ドル
※プライスの残り契約3年9600万ドルの半分
レッドソックスが獲得
アレックス・バデューゴ
ジーター・ダウンズ
コナー・ウォン

ドジャースは当初の合意通りベッツとプライスの獲得に成功。また、同時に金銭として、プライスの残り契約3年9600万ドルの半分に当たる4800万ドルを獲得。一方で、ベッツの年俸2700万ドルについてはドジャースが全額負担する形となった。

レッドソックスは当初の合意通りであるバデューゴの獲得に加え、ドジャースから遊撃手のダウンズと捕手のウォン、2人のプロスペクトを獲得。特に、ダウンズはドジャースのトッププロスペクトの一人で、1月にMLB Pipelineが発表したプロスペクトランキングでは全体44位、球団3位と高評価を受けている。

ドジャースとツインズのトレード

三角トレードに加わらなければドジャースとしてはツインズとトレードする必要はなかったのだが、ツインズ側の強い希望により前田のトレードも成立する形となった。

ドジャースが獲得
ブラスダー・グラテロル
ルーク・レイリー
2020年ドラフト全体67位の指名権
ツインズが獲得
前田健太
ジェアー・カマルゴ
金銭 1000万ドル

ドジャースは当初の合意でレッドソックスが獲得する予定であったグラテロルに加え、プロスペクト外野手のレイリーと2020年ドラフト全体67位の指名権を獲得。

ツインズは当初の合意通り前田の獲得に成功。また、プロスペクト捕手のカマルゴと金銭として1000万ドルも獲得。

トレードされた主な選手の紹介

今回のトレードで取引された選手のうち、2019年MLBでプレイした5選手について紹介します。

ムーキー・ベッツ

選手情報
1992年生。右投右打。外野手。
2019年の成績 【レッドソックス】
打数 597、本塁打 29、三振 101
打率 .295、出塁率 .391、OPS .915
備考
FA権まで残り1年
2020年の年俸は
年俸調停史上最高額の1年2700万ドル

攻守ともに評価の高いスター外野手で、2018年にはシーズンMVPを獲得。

FA権まで残り1年であることや年俸調停で年俸が高騰したことによりトレード候補に。保有期間が1年しかないにも関わらず1年2700万ドルとコストが高いため、トレード先は限られておりドジャースへのトレードは大方の予想通り。

ドジャースではベリンジャーの負担を減らす役割が期待されており、打線の強化を目論んでいたチームにとっては打って付けの打者であった。

デビッド・プライス

選手情報
1985年生。左投。先発投手。
2019年の成績 【レッドソックス】
投球回 107.1、防御率 4.28、被本塁打 15
K/9 10.73、BB/9 2.68、WHIP 1.31
備考
7年総額2億1700万ドルの5年目
2020年の年俸は3200万ドル

2015年オフに7年総額2億1700万ドルの契約を結びワールドチャンピオンにも貢献したものの、良い年と悪い年の差が激しくコスパの悪い投手となっていた。

ドジャースではビューラー、カーショーに次ぐ先発3番手を担ってもらえればベストだが、故障の多さはやはり気がかりである。ドジャースの負担額は半額で済んだものの、故障の多さや年齢を考えれば不良債権となる可能性も大いにありうる。

アレックス・バデューゴ

選手情報
1996年生。左投左打。外野手。
2019年の成績 【ドジャース】
打数 343、本塁打 12、三振 49
打率 .294、出塁率 .342、OPS .817
備考
FA権まで残りまだ5年

2017年のメジャーデビュー後は中々結果を残せずにいたが、2019年ついにブレイクを果たした。

2019年の成績を見ると攻守ともに好成績を残しており、ベッツの穴埋めとしても期待できる選手である。

ブラスダー・グラテロル

選手情報
1998年生。右投。リリーフ投手。
2019年の成績 【ツインズ】
投球回 9.2、防御率 4.66、被本塁打 1
K/9 9.31、BB/9 1.86、WHIP 1.24
備考
2016年にトミー・ジョン手術を受ける。

トミー・ジョン手術など苦難の時はあったものの、2019年にメジャーデビューを果たした。

1月にMLB Pipelineが発表したプロスペクトランキングでは全体83位、ツインズ4位と将来を期待されている投手である。

ツインズやレッドソックスは将来的に先発でと考えていたが、TJ手術の影響により先発は厳しいとレッドソックスは懸念を示した。

ドジャースがグラテロルの将来をどのように考えているのかは現状不明だが、2020年はおそらくリリーフ中心で起用される可能性が高い。

前田健太

選手情報
1988年生。右投。先発投手。
2019年の成績 【ドジャース】
投球回 153.2、防御率 4.04、被本塁打 22
K/9 、BB/9 、WHIP 1.08
備考
8年総額2500万ドルの5年目。
2020年の年俸は312.5万ドル+出来高

一時は破談になりかけたものの、ツインズの強い希望により移籍が成立。

やはり気になるのが起用法と出来高の関係である。今回のトレードでツインズが獲得した1000万ドルが前田の出来高最高額とほぼ一致しているため、出来高を考慮せずに起用されるのではとの見方もあるが、実際どのように起用されていくのかはシーズンの展開次第で変わっていくため予想しづらい状況。

レッドソックスの思惑は?

今トレードのきっかけとなったレッドソックスの思惑について解説します。

  1. 2019年のチーム成績が低迷
  2. 贅沢税の回避
  3. ベッツとの契約更新は断念

2019年にチームが低迷したことで2020年以降のチーム戦略の見直しを迫られており、その結果2020年は贅沢税の回避を決断。つまり、今年は積極的にWS制覇を狙いにいかないことにもなる。

FAまで残り1年を切っているベッツとの契約更新には大金が必要となり贅沢税の規定額内に収めるのは不可能。よって、ベッツの放出を決断。また、コストの高いプライスの放出も同時に達成できれば、一応贅沢税の回避は成功するためベッツとプライスをパッケージ化しトレード先を模索していた。

今回のトレードで贅沢税の回避の目的はほぼ果たされることとなった。また、数年後を見据えバデューゴやダウンズの獲得にも成功したことで、レッドソックスとしては大満足のトレードとなった。